ギブソン レスポール・ネック折れ修理

GIBSON系のギターに多いトラブルに「ネック折れ」があります。

今回持ち込まれたギブソン・レスポールは過去に他社で「ネック折れの修理」が施されたギターです。その後、修理部が自然に剥離するというトラブルでユニバースに持ち込まれたものです。


「ネック折れ」といっても  ・(1)僅かなクラックが入った状態のもの  ・(2)クラックが木部中程まで進行し割れた状態のもの  (3)・完全に割れ複数に分断した状態。 と症状はは分かれます。実際には(1)(2)のケースが殆どで(3)の完全に割れる状態まで行くことはgibsonの場合少ないと思います。

前回の修理の際には"(2)クラックが木部中程まで進行した状態"だったようです。それを修理の段階で完全に折られ(分断され)→接着・塗装。という工程の説明を受けたそうです。又ヘッドプレートをいったん剥がし、内部に補強したとも。

その際の修理完了後の状態は、見た目にクラック痕が明らかに判る事。ヘッドの"lespaul model"シルクスクリーンロゴは再塗装の際にトップコートに塗り込められている。及び色あわせに吹かれたステインや塗装の仕上げも不自然に感じて仕上がりには不満が残ったそうです。

前回の折れた状況をこの目で見たわけではないので口を挟むべきではないかもしれないが、「一度完全に折る」という工程は個人的に疑問があります。折ったこと(きちっとくっつけていれば問題ないが)が今回のトラブルの一因には違いない。それでは  修理スタート


lp0624_01.jpg

  ==guitar date==  
おそらく80年代初期のリイッシューレスポール。
ボディカラーはレモンドロップ、ボディバック〜ネックはチェリーでなく、ゴールドトップにみられるナチュラルバック(チェリーの色味が飛んだ状態?)

  ・〜接着

  ・補強その1(ヘッド裏)準備

  ・補強その1(ヘッド裏)接着

  ・補強その2(ヘッド表)ヘッドプレートの取り外し  

  ・補強その2(ヘッド表)a部分

  ・補強その2(ヘッド表)b部分

  ・ヘッドプレート接着〜加工

  ・ロゴインレイ再生

  ・木工仕上げ〜塗装準備

  ・塗装(下地作り)

  ・塗装(中塗り)

  ・塗装

  ・バフ掛け〜組込・完成


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