Post CBS 70年代のFender Stratocasterが持ち込まれました。すでにオーバーラッカーによるリフィニッシュやピックアップ及び複雑な配線に変更され、非常に使い込まれているギターです。「トラスロッドが壊れたことによりしばらく使用していなかったが、ネックを新しく作って、リフィニッシュして欲しい」と云うのが当初のオーダーでした。 先ずボディの塗装を取り去ってみると。ジャック脇からボディエンドに掛けて材料を継いだ部分が剥がれて一部割れた状態です。 |
再接着して補修 |
新しく作るネックは24フレットのネックにしたいとのことです。加えてどうせ作るのなら好みどうりの幅広且つ極太でハイポジィションもストレスなく届くようにボディ加工も加える事に。 演奏性を重視と言う事でオーナーに確認して貰いながら1弦側のカッタウェイ部分を大まかにカットを行なう。 |
新しく作るネックはつは出し無しの24フレットネックなので、ネックジョイント部を移動させる為、フロントピックアップ部分を埋めてスペースを確保します。又元々のネジ穴等を一旦全て埋めてしまいます。 ネックジョイント部がハイフレット側に下がる事でよりハイボジションの演奏性が確保出来ます。 |
ネックジョイント部穴埋め完了。 |
トレモロのザグリは拡大加工されていて、トレモロユニットのエンド側から一部穴が見えてしまうほどだったので、一旦埋めて開け直す事にします。 |
トレモロブロックホール開け直し |
ネック制作に入ります。オーナーの希望で柾目のメイプルを用意しました。指板はブラックエボニー |
トラスロッドは正・逆反り対応のダブルロッド、カーボンロッドによる補強入り |
ネックポケットを拡大します。 |
ネック仮止め |
ネックを仮止めしたうえで、ボディの外周をオリジナルの形状から一回り小ぶりにしました。追い込んだカッタウェイ部分やネックとバランスを見ながら決めていきます。 |
ボディバックはこんな感じに |
加工したボディに通常のストラトキャスターのピックガードテンプレートを置いてみました。圧縮感が判ります。 |
フレットはUSA Jescarのステンレスフレットを使用。 |
木工が一段落した所で仮組を行ない、問題が無いか確認してもらいます。 |
更にGK-3を組込む事になりました。元々このギターにはLR Baggsのピエゾ付きトレモロが付いていましたが、このピエゾをシンセドライバーに利用します。GK3用のザグリを追加しています。 |
塗装。オーナーはアッシュの木目を生かしたトランスブラウン・つや消し仕上げを選択しました。ネックも同色に塗られます。 |
塗装が完了したら組込を開始します。GKユニットはフロント〜リアピックアップ間にコンパクトに納める事に。 |
トレモロブリッジからのピエゾの信号はメンテナンスを考慮してコネクタを利用しています。 |
13pin出力部はボディサイドに。GKボリュームとS1/S2 SW、LEDは木部に直接マウント |
以前のピックガードからアッセンブリーを移植。かなり凝った配線でした。 |
全ての配線が完了。何とか収まりそうです。ネックを組んだら完成。 |
Fender Stratocaster Restore/Full Customize model "Brown Guitar" 無事に完成となりました。長かった。 |
Fender Stratocaster Restore/Full Customize model "Brown Guitar" |
body back |
body GK Out |
pickups controll |
guitar shop UNIVERSE / UNIVERSE string Instruments works |